289(25-08)


日航の整理解雇 支援の輪広がる

ナショナルセンター全労連が

日本航空へ 不当な解雇撤回の要請書

支援機構へ 不当な介入への抗議文

 私たちは、日本航空の不当な整理解雇を撤回させるために、これまで労働団体などへ支援の訴えや要請を行ってきました。現在、400団体近くから支援メッセージを始め、激励などを頂いておりますが、ナショナルセンターの全労連(全国労働組合総連合)から日本航空に対して、不当な整理解雇計画撤回を求める要請書を、同時に企業再生支援機構へは労働組合の不当な介入に抗議文を送っていただきました。以下、「要請文」と「抗議文」を記載いたします。

鞄本航空インターナショナル

会長 稲盛和夫 殿

社長 大西賢 殿

全国労働組合総連合

議長 大黒作治


「整理解雇四要件」に抵触する人員削減計画の撤回を求める(要請)


 貴社は、本年11月15日、日本航空乗員組合や日本航空キャビンクルーユニオンに対し、合計250名規模(運航乗務員110名、客室乗務員90名、休職者50名)の「整理解雇の人選基準(案)」を提示したと承知します。

 この間、貴社は、グループ従業員の3分の1にあたる16000名の人員削減を計画し、3次にわたる希望退職を募ってきました。先の「整理解雇の人選基準(案)」提示は、希望退職者数が目標に達しなかったことが理由とされています。

 しかし、「(削減目標16000名の)99%は達成」し、乗員、客室乗務員の希望退職者も11月9日時点で「目標を超過達成」していることは、貴社と労働組合の交渉の場でも表明されています。にもかかわらず、「稼動人員」というあらたな概念をも持ち出し、病欠・休職の経歴を持つ者や一定年齢以上の者を狙い撃ちにした「整理解雇の人選基準(案)」を提示しました。しかも、その「基準(案)」に該当する従業員は乗務から外し、繰り返し退職を迫ると言う退職強要も行われていると聞き及んでいます。

 貴社の経営状況は、会社更生手続き中とは言え、2010年4月から9月の営業収益が前年同期を大幅に上回る1096億円にのぼっています。また、既に、賃金3割カットの「新賃金制度」も実施されており、整理解雇を実施しなければ企業が存続しえない状況とは考えられません。さらに、整理解雇回避の立場から労働組合も求めている一時帰休やワークシェアリングなどの対策も真剣に検討されている状況にはありません。

 このような事情を勘案すれば、貴社の「整理解雇の人選基準(案)」の提案は、会社更生手続き中でも適用されることが確定している「整理解雇の四要件」に抵触する不当なものであることは明らかです。過度の人員削減は、航空事業の最大の命題でもある安全運航にも支障をきたすことも懸念されます。

 以上のことから、整理解雇の提案を即時撤回し、労働者と労働組合との協議を尽くし、貴社の再建を図られるよう強く要請します。


株式会社 企業再生支援機構

 代表取締役 西澤宏繁 殿

全国労働組合総連合

議長 大黒作治


日本航空の労働組合への支配介入に抗議する


 日本航空の労働組合、日本航空キャビンクルーユニオン及び日本航空乗員組合と貴社の担当者の事務折衝(11月16日)の席上、両組合が進めていた争議権の取り組みとかかわって、前代未聞の不当発言が行われたことに、驚きと強い怒りを感じています。

 両組合は、日本航空の「整理解雇の人選基準(案)」の撤回を求めるストライキ権確立に向けた投票を行っていました。そのことに関し、貴社の担当者は、争議権が確立された場合、それが撤回されない限り、日本航空の会社更生計画案で予定されている貴社からの3500億円の出資は行わない旨発言したと報道されています。

 貴社は、日本航空の管財人の立場にあり、同社の経営に重大な影響力を有していることから、労働組合との関係で、使用者の立場に立ちうるもので、労働組合法の遵守が求められています。したがって、貴社の担当者の前記の発言は、争議権確立にむけた手続きを進めていた労働組合への不当な介入であり、違法な行為と言わざるを得ません。

 会社更生中とは言え、法を無視した行為は許されません。とりわけ、整理解雇と言う労働者にとっては死活にかかわる問題で団結権を行使することは、労働組合として当然の行為であり、その存在にもかかわる問題です。

 企業再生のためには労働組合の正当な権利行使すら否定されると言う悪しき前例となりかねない貴社担当者の発言は、当該労働組合にとどまらない問題だと考えます。そのことから発言に強く抗議し、憲法、労働組合法で保障された労働者・労働組合の権利を侵害する行為を繰り返すことのないよう強く求めます。

以上

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