JAL契約制客室乗務員の雇い止め裁判最高裁決定に関して(声明)


JAL契約制客室乗務員の雇い止め裁判最高裁決定に関して


声明文

             

 2013年10月22日、最高裁判所は、契約制客室乗務員雇い止め撤回裁判における原告・被告双方の上告を棄却するとの判断を下しました。

この裁判は、2008年に日本航空に契約制客室乗務員として入社した原告が、航空法で定める資格要件、乗務要件をすべてクリアしていたにもかかわらず、正社員であれば全く問題にならないような些細なミスを理由にパワハラ、退職強要を受け、2010年4月に雇い止めされたことに対しパワハラの認定と職場復帰を求め訴えていたものです。


今回の決定により、元上司のパワハラ、退職強要の事実が確定しました。私たちはこの決定を受け、会社に対し原告への謝罪、慰謝料の支払いをただちに求めるものです。

しかし一方で、雇い止めは有効とされました。もともと契約制客室乗務員の導入はコスト削減が目的であり、採用基準や訓練内容、業務の内容、年に一度の緊急訓練を経ての資格要件、合格基準等は正社員とまったく違いはありません。その中で、管理職から執拗なパワハラを受け、そのパワハラを行った上司が下した成績評価によって入社2年で雇い止めされた不合理を容認した司法の責任は重大です。


 現在、日本の客室乗務員は一部の外航を除き、すべて契約制として採用されています。この雇用制度によってものが言いにくい職場環境がつくられ、パワハラが生じやすい状況にもなっています。正社員であれば解雇理由になり得ない些細な事例を理由に雇い止めされる事が容認されれば、パワハラが増長されますますものの言えない職場になることに繋がります。客室乗務員の雇用不安は安全にも直結する問題です。LCCでは3年まで、また、多くの外航では本国の客室乗務員は正社員でありながら日本人客室乗務員は5年等の有期雇用となっており、乗務経験を蓄積し、後輩に伝承することができない状況となっています。現在、アリタリア航空では契約制10名が雇い止め通告を受け、2014年1月13日以降の雇用継続を求め交渉を行っています。 客室乗務員連絡会はこのたたかいを支援し、雇用延長を勝ち取るために全力で取り組みます。

 今年8月、全日空は客室乗務員の契約制採用を改め、正社員採用を発表しました。今後、この流れをすべての航空会社に広げていく必要があります。引きつづき契約制の雇い止めを許さず、正社員化に向けて運動を広げ、同時に、パワハラ、人権侵害を一掃し、人間らしいはたらき方で保安要員として長く続けられる職場を実現できるよう、力を尽くして行く決意です。

                          2013年12月5日

客室乗務員連絡会