phoenix317号


■主な記事から■
▼航空政策セミナー開催。経営分析、酷くなる勤務実態への対応策を学ぶ
▼エミレーツ解雇争議、中労委が組合・会社に和解勧告
▼共謀罪、PKOで関係大臣が質問封じ・隠蔽疑惑
▼JAL解雇争議の解決に向け組合代表がILOに要請
▼「解説」一倉町労災裁判の勝利判決確定
▼「安全会議だより」一課題多い気象観測の自動化、改善に向け活動
▼ITF、トランプ大統領の「入国禁止」に抗議表明


17春闘 蓄えた内部留保ANA7600億円JAL1兆円

疲労軽減へ勤務改善急務

 17春闘は要求提出を踏まえた労使交渉が本格化しています。航空連は回答指定日を3月1日、山場を3月17日に設定し要求前進をめざします。安倍政権は「働き方改革」を声高に主張しています。まやかしでない真の「働き方改革」のために、経済の好循環につながる大幅な賃金引上げとあわせ、効率化一辺倒による労働強化を見直す職場・勤務改善が求められます。

 全日空と日本航空が2016年度の第3四半期決算を発表しました。最高益を上げた前年を下回るものの順調に利益を上げています。内部留保は全日空が7600億円超、日本航空は1兆円を超えました。莫大な利益を上げ、財務体質もより強固になっており、私たちの要求に答える条件は整っています。(表参照)

 JAL内3労組(日航機長組合・日航乗員組合・CCU)はベースアップ統一要求5%に加え勤務改善や諸手当の引き上げ、夏季一時金3・3カ月、中期計画達成として特別一時金1カ月以上を要求しています。

 全日空乗組はベースアップ要求と操縦士訓練生採用数を柱に、シニア乗員賃金の要求の前進を目指します。また、春闘とは別枠でメキシコシティ線の勤務に関する要求を決定しています。

 NAFCO労組はベア2・4%要求。JGSグループ各労組は23000円をベースアップ統一要求とし、家族手当や住宅手当の引き上げ、技能手当のグループ統一化と引き上げ、法定3手当の引き上げを要求します。中期計画達成金1カ月以上と夏季一時金3・1カ月+40000円を要求します。

 日航ユニオンはJALEC(整備子会社)やJALスカイ(旅客業務)にも賃金引き上げや勤務改善要求をしています。JALECの夜勤を含む勤務の年間休日は79日と、JALグループ内でも低位に置かれています。
 乗務職では乗務時間制限拡大につながる勤務問題が春闘でも大きな争点になります。安全のために設けられた乗務時間制限を人員不足解消のために拡大することは許されません。

 航空連合はベースアップ3000円、定昇確保、一時金は「5ヶ月台の確保、昨年実績を上回る要求を行う」とし、JALFIOは、基本給の一律3000円引き上げ、一時金は夏期2・5カ月、年末2・5カ月、期末0・4カ月(連結利益目標を上回る場合。目標を100億円上回った場合は別途協議)としています。

 今春闘は、賃金引上げはもちろんですが、疲労軽減のための勤務改善は職種の違いを超えた共通課題です。稼働一辺倒から生活重視へ。労働条件は安全が基盤です。大幅賃上げ、労働条件改善はまったなしの状況です。

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第36回航空政策セミナー

経営分析、労働問題等を学習 年々酷くなる勤務実態 グラハン 減らない事故トラブル

 航空連は2月4日、第36回航空政策セミナーを東京品川区の南部労政会館で開催しました。航空労働者をはじめ国会議員・研究者・マスコミ関係者など100名が参加。「外航/新興中堅・LCCの経営分析」「日本航空・全日空の経営分析」 「迫り来る『過労災害』への予防を考える」をテーマにした講演と「健康と安全輸送、社会生活が守れる勤務をめざして」と題する現場からの報告、「60歳再雇用制度の拡充を目指して」について学習を深めました。

 テーマ1の航空事業の経営分析では、中川幹事が「外航、新興中堅LCC、全日空・日航の経営分析」について講演。最新のデータを基に外航9社(米系=ユナイテッド航空・デルタ航空・アメリカン航空。EU系=BAグループ・ルフトハンザ航空・エールフランスKLM。アジア系=キャセイ航空・シンガポール航空・タイ航空)の決算の特徴と、新たに中国3社(中国国際航空・南方航空・東方航空)の決算の特徴が報告されました。今後は為替や原油価格の動向によって変化があることを強調しました。中堅航空会社とLCCでは、破綻から復活したスカイマークの特徴、LCCではジェットスタージャパンの黒字化など、全体的に順調に推移していることを報告しました。ANAとJALは両社の中間決算と第3四半期決算を比較したうえで、ANAについて国際線を中心に大幅な事業規模拡大がイベントリスクを高め、加えて貨物事業とりわけ国際貨物がリスクになっている∞JALは減免措置がなくなり普通の会社になることで費用増になり、新年度にならないと中期計画が出せないことがデメリット≠強調しました。

 テーマ2では、「健康と安全輸送、社会生活を守れる勤務の実現をめざして」をテーマに、「迫り来る『過労災害』への予防を考える」と題して奥平顧問が講演。4人が労働実態を報告しました。奥平顧問は年々酷くなる勤務実態を踏まえ、過重労働がもたらす災害予防の観点から夜間勤務のありかた、「睡眠の質」に焦点をあて、ICAOのガイドラインやストレス解消のための遊びの重要性、過労災害を予防するための労働組合の役割を提起しました。
 片岡航空連副議長はパイロットの勤務について報告。稼働強化の結果としてJAL・ANAの年間乗務時間が900時間となり航空法の制限に近づいていること、乗務中断者が増加傾向にあると報告しました。

過労災害への予防急務

 前田客乗連事務局長は客室乗務員の勤務実態を報告。客室乗務員の勤務が「暦日休日」から、一定時間を確保することで勤務を可能とする「時間インターバル方式」の導入よってより過密な乗務が可能になった背景に、航空法のしばりがないことを指摘しました。LCCでは、13日間で3日間の公休があったが2日間は成田空港への移動にあてられ、公休が勤務のための移動日になっている実態を報告しました。

 整備現場の労働実態は安藤整備連事務局員が報告。スカイマークの猪俣過労死裁判から、裁判所が昼間帯も夜勤も同じ勤務時間なら疲労は同じとした裁判所の問題点を指摘し、アンケートに寄せられたヒヤリハットの実態、整備士の疲労と安全について報告しました。

 グランドハンドリングの労働実態は島田航空連副議長が報告。羽田空港でJGS(JAL系)とANAAS(ANA系)の人員不足や勤務実態、減らない事故・トラブルについて報告しました。広がる業務領域のなか、専門的な知識習得が求められる一方で、歯止めがかからない退職、不慣れな作業者、技量の未熟な作業者が増加していると指摘しました。

 「60歳再雇用制度の拡充を目指して」を講演した片岡副議長は、厚生年金の支給年齢が60歳から65歳に段階的に引き上げられることを踏まえ、法制度の内容や各社の実態について報告。拡充に向けた取り組みが急務になっていると強調しました。

 争議関係では、JAL不当解雇撤回争議団とエミレーツ航空不当解雇事件原告が支援を訴えました。

 閉会の挨拶で赤坂航空連副議長は、「過重労働をなくす勤務改善は重要な課題。今春闘では大幅な賃上げをはじめ労働条件改善を勝ち取ろう」と強調しました。

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エミレーツ解雇争議

中労委 組合・会社に和解を打診 支援傍聴に47名が参加

 昨年10月13日、大阪府地方労働委員会は、SNW大阪支部委員会が不当労働行為救済を申し立てていた「エミレーツ航空3名の組合員に対する自宅待機命令と解雇」事件に対し、「不利益扱い」と「支配介入」に当たる不当労働行為と認定。解雇取り消しと復職までの賃金相当額支払い、謝罪文手交などを命じました。しかし会社はこの命令を不服として中央労働委員会に「命令取り消し」を求める再審査請求を行いました。

 1月26日の中労委第1回調査には大阪から13名が支援傍聴に駆け付けるなど、全体で47名の参加がありました。調査が行われた審問室には被解雇者3名と代理人・補佐人含めて16名しか入室できず、会社側の調査が行われている時間を利用して公益委員との質疑内容が報告されました。

 中労委は組合と会社からそれぞれ意見聴取を行うなか、双方に和解の意思を打診しました。両者共に和解を望む意思を伝えたのち中労委は和解に当たってどのような問題点があるのかを事情聴取。双方の意見を組合と会社に説明しました。組合は、本訴で和解協議が決裂したのは会社が裁判所の和解提案をのめないとしてそれを下回る内容に固執したためであるとし、西日本における就労可能な実態にもなっており3名の職場確保は十分出来ることを主張。和解に当たっては決定、解決能力のある会社担当者の出席を求めました。会社は、本訴の和解時に提示したポジションはその時点でのものであり、今ではどうかという問題があるので、条件的には厳しい面もあると主張しました。

 中労委は会社に、権限のある担当者の出席を求めたいと述べました。また、組合の書面に対する反論を3月17日までに提出するよう求めました。その後は双方の主張が出そろった時点で証人の採否を決めることになるとし、次回4月4日に会社・組合双方がそれぞれ考える解決案のたたき台の提示を求めました。

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法務・防衛大臣の質問封じ・隠蔽疑惑

隠蔽は自衛隊員を危険にさらす

 今国会で政府が成立を狙う「共謀罪」について、法務大臣による質問封じが明らかになりました。また、「破棄」したとされていた南スーダン国連平和活動(PKO)の、陸上自衛隊派遣部隊の「日報」が発覚しました。

 共謀罪は「テロ防止」を口実に、実行に至らない「話し合っただけで罪」というもの。対象犯罪は600以上にのぼります。メールやSNSも警察の監視下に置かれ、プライバシーはなくなります。監視社会に導く危険な法案として、これまで3度も廃案になっています。ところが担当の金田法務大臣自ら、「共謀罪」(テロ等準備罪)法案の質疑に関して、「(法案)提出後に法務委員会で議論すべきだ」などと、質問を封じる文書の作成を指示していました。つじつまの合わない説明を繰り返す金田法相に予算委員長が「質問がわからないときは答弁をしないでください」「前向きの答弁をお願いします」などと繰り返し注意される場面がありました。

 昨年11月15日、政府はPKOの派遣部隊に新任務として駆け付け警護を付与する実施計画を閣議決定しました。その際、南スーダンPKOに参加している自衛隊の日報をめぐり、稲田防衛大臣は「破棄」したと述べていました。ところが電子データとして保存されていることが判明。日報には「戦闘」が起きていることが記載されていました。日報の発見が大臣に報告されたのは1カ月後。稲田防衛大臣は「法的な意味での戦闘行為ではない。武力衝突だ」「憲法9条上の問題になる言葉を使うべきではない」と繰り返しました。「戦闘」を「衝突」とごまかし、現地で起きている重要情報を隠蔽することは、現場の自衛隊員を危険にさらすものです。

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JAL解雇争議 組合代表がILOに要望書を提出

ILO JAL経営の硬直した姿勢は判りづらい

 日航乗員組合(JFU)と日航キャビンクルーユニオン(CCU)の代表らは、最新の「追加情報」(2016年10月19日付、送付済)及び今回新たに作成した「要望書」の提出と説明、最新の日本航空の解雇問題に対する経営姿勢を明らかにする事を目的に、1月29日から3日間の日程で、ジュネーブのILO本部を訪問しました。訪問には、内田元CCU委員長、飯田JFU副委員長ら5名が参加しました。

 今回のILOの対応には幾つかの特徴がみられました。まずは関係各部署においてJALの解雇問題への理解が細部に渡り進んでいる事に私たちは驚かされ、関係する高官らに解雇問題の問題点が深く浸透している点は特筆すべき状況でした。特に昨年10月19日に3労組合同(機長組合・JFU・CCU)で決定した「統一要求」は、ILOとして具体的な内容にまで踏み込んで高い評価を示した点は私たちの運動の方向性の正しさを再確認する事になりました。同時に不当労働行為の最高裁決定が解雇問題にとって極めて重要な司法決定であったということが再度再確認され、更には、今後の運動に向かって多くの局面で具体的な方向を示す知見がILOから示されたことは大きな成果でした。

 新たに提出した「要望書」は、直接、結社の自由委員会宛てに「ILOへの要請」を行うという新しい形が取られ、同時に昨年10月に提出された「追加情報」以降の最新状況を報告し、「ILOが日本を訪問する事も含めて、ILOアシスタンス(援助施策)を実施されることを要請する」ものです。それに対しILOは、「今回提出された『要望書』は追加情報として正式に取扱う」との対応が示されました。これは、争議解決に向けた今後の運動に展望を示しています。ILO主要部署との論議では、「3労組の『統一要求』は評価できます。あらゆる意味で大変に良かった、統一要求に会社が反応したことは、その反応がポジティブであれ、ネガティブであれ、それは前進であったと言える」、「要求を撤回から解雇問題解決、更には統一要求と変更して、被解雇者の職場復帰に加えて、希望退職者、特別退職者への再雇用を要求に含めたことは、要求の幅が広がっており、会社が回答する事に向け取り組みやすい内容になっている」、「統一要求が出され、会社にとってこれだけ回答しやすい状況にあるにもかかわらず、一向に歩み寄りを見せないJAL経営の硬直した姿勢は判りづらい状況だ」、「ILOとして新たに踏み込んだ方策を取るためには、第3者機関を活用するという方法も考えられる」、「整理解雇に至る過程で会社が行っていた不当労働行為を認定した最高裁決定は、ILOの中核条約に直接的に抵触している点はILOとしても重大な問題であると捉えている」、「厚生労働省のみならず、民間航空の監督官庁である国土交通大臣に解決の要請を行うことが重要です」「日本政府はILOを尊重するという姿勢を示している。各国から悪い評判を避けたいと思う姿勢がみられる。皆さんが政府と関わり続けること、政府にシグナルを出し続けることが重要です」との発言がありました。

 昨年9月の最高裁判決以降の新たな情勢を踏まえ、争議解決に向けたILOの関心も高まっています。

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JFU倉町労災裁判

 日本航空乗員組合の倉町公爾組合員が緊急脱出訓練中の事故で発症した、腰痛の労災打ち切りをめぐる裁判で東京高裁は1月25日、倉町さんの請求を棄却した東京地裁判決(2016年7月15日)を取り消し、倉町さんの請求を全面的に認める判決を下しました。国が上告を断念したことで高裁判決が確定しました。高裁判決は地裁判決の誤りを正しただけでなく、強引な労災打ち切りが多い労災行政にも警鐘を鳴らしました。同時に高裁判決は、日本航空の酷さも浮き彫りにしました。

 国は倉町さんの腰痛を労災と認めましたが、認定期間がわずか1カ月だったため倉町さんは2008年10月に東京地裁に提訴。東京地裁で倉町さんの請求が認められ(2010年12月24日)たことで、大田労基署は労災の期間を延長しました。しかし今度は、2度目の手術で移植した骨が癒合した日付(2007年7月)で労災を打ち切りました。そのため倉町さんは、「地上業務の就労可能」との判断が示された2009年2月までの労災補償を求め2013年12月に再度の提訴。東京地裁は2016年7月15日、国の主張を丸呑みし、2度目の手術で移植した骨の癒合をもって労災打ち切りとし、倉町さんの請求を棄却しました。その地裁判決を東京高裁は否定し、倉町さんの請求を全面的に認める決定を下したものです。

 東京高裁は地裁判決が拠り所とした意見書について、手術後6カ月で移植した骨が癒合し治療を打ち切ることが事前に決定され、実際にも術後6カ月で「労災としての治療は終了」と判断したことに対して、患者の個別的事情を検討したかどうか疑わしいと指摘しました。就労可能の判断は「リハビリができれば就労可能」という国の主張を否定し、労働契約に基づいて判断すべきであり、倉町さんの場合は「地上業務に従事することができるかどうかで判断すべきである」としました。
 倉町さんは2010年12月31日に整理解雇された一人でもあり、東京高裁判決は整理解雇の不当性も明らかにしました。
 倉町さんは2008年10月には職種変更の手続きを始めていました。2009年2月には主治医から「地上業務可」の診断書が出され、産業医も同意し、手続きの間は自宅待機が指示されました。その後倉町さんの職種変更手続きは放置され、2010年9月の退職強要の面談となりました。整理解雇の際には、地上職へ職種を変更した運航乗務員は100名以上いましたが、面談を担当した上司は「(倉町さんの場合は)私事都合の職種変更である。100名を超える職種変更者は会社都合であり扱いが異なる」と強弁しました。

 2010年12月の判決で労災期間が見直され、税金や健保等との清算のため2011年6月に給与分の労災補償金が日本航空の口座に振り込まれました。しかし日本航空はいまだに清算せず、倉町さんへの支払をしていません。労災補償のお金までも渡してないのです。破綻を口実にした言い訳は許されません。

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安全会議だより(96)

課題多い自動化の推進 改善求め活動

 2月号で説明した「航空機の運航に影響がある天気」が通報されなくなることについては、「これらの現象がないと認識して運航する可能性があり、安全を阻害するのではないか」との疑問が乗員から出されています。さらに、レーダーや雷検知システム障害時のTS CB NO(雷や積乱雲が観測できない)≠ニいう通報文は「雷や積乱雲がない」と誤解を与える可能性があることや、「周回進入や視認進入で重要となる場周経路の視程・シーリングが観測できない」「方向視程が通報されない」ことに対しても疑問の声が出されています。

 15年ほど前に「徳之島空港の委託観測化」が強行された当時、航空安全会議の全国会議では乗員から、「SCAN報(地方自治体が観測業務を行い通報)は観測通報される要素が少ないことは知らなかった」「SCAN報は特別観測実施基準がなく、気象状況が変化してもリクエストしないと定時報以外の時間帯は通報されないことを知らなかった」という意見が多く出されました。今回は「現在の観測通報と差異がある」との留意事項≠ェ周知されています。

 与論や与那国空港のように通報式がSCAN方式の空港では、通報される情報量が増え改善される点もありますが、運航に必要な特別観測実施基準対象の天気が通報されないこと、人間でないと観測できない項目やTS(雷電)やCB(積乱雲)が観測されないことなど、問題点を含んでいるといえます。
 新たな機器を導入し「合理化」を進め、安全性を軽んじようとする姿勢には、政府の減量化の悪影響が出ていると言わざるを得ません。しかし、過去にはVCTS(周辺に雷電有り)という現在天気について、航空安全会議からの要望で現在の運用に改善された例もあります。乗員をはじめとした運航関係者から出された意見をもとに改善を求めていくことが航空機の安全運航に寄与するものと確信します。
 今後、さらに航空安全会議との連携を深め、「航空気象観測の完全自動化」に関する問題点の改善をめざしていきます。

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ITFニュース

批判広がる「入国禁止」の米大統領令 ITF、「強く抗議」の見解発表

仕事が脅かされる7カ国の乗務員

 トランプ大統領の中東7カ国からの入国禁止の大統領令が国内外から批判を浴びています。ワシントン州の司法長官が入国禁止は憲法違反として裁判に訴え、大統領側が敗訴しました。これによって入国禁止は中止されましたが、トランプ大統領は新たな大統領側令を検討しているようです。この入国禁止の大統領令に対しITFは2月1日、クラムリン会長名で見解を発表しましたのでご紹介します。

 航空会社は禁止条項の適用範囲がはっきりしていない中、乗客の送還を強いられている。規則の不確かさや空港の混乱は避けられない状況である。

 IATA(国際航空運送協会)によれば、たとえ、アメリカ市民ではなく、入国のための特別なビザ(査証)を必要とする乗務員であっても、7カ国から来たパイロットやキャビンクルーにも適用されるとのことである。

 我々ITFは、アメリカ政府の移民排除の政策の拡大と、航空産業に不確実性が押し付けられること、そして、勤務への影響で、仕事が脅かされる7カ国の乗務員に対する攻撃に対して強く抗議するものである。

 入国制限は人権侵害だけでなく、人の移動を生活基盤とする航空産業の存立を脅かすものです。内政問題として我関せず≠ニ決め込むのでなく、日本政府には、しっかりとアメリカ政府に意見を言ってもらいたいです。

 トランプ大統領の手法について、「不安や不満を煽り立てて支持に結びつける」との指摘がされていますが、運航の安全を脅かす行為は慎んでもらいたいです。

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