SNW NTM 分会ニュース06号


社会的混乱すら配慮しない日東整経営

退職届の提出期限である3月15日、13:45から団体交渉を予定していましたが、大地震直後であることから、団交を「日東航空整備(株)事業終了に関し東日本大震災に鑑みた対応を求める要請」に変更し、要請行動を行いました。

要請では、大地震直後でJALの整備が混乱している事を伝え、「日東整の職員が活躍できる場所があるのではないか。」と訴えましたが、会社は「日東整の職員は再就職活動中であり、その様な話しをするのは不謹慎。」と答えました。また、「地震の影響も大きく再就職活動も困難な状況であり、退職期日を延長してほしい。」と申し入れましたが、それについては「出来ません。」と一蹴してきました。

以下、申し入れの報告を行います。


3月15日13:45〜14:30

SNW NTM分会、要請行動

会社 椛島取締役以下2名

SNW 松尾SNW委員長、岩瀬NTM分会書記長、坂井航空連副議長、以下6名

JALに求められている社会的役割を果たすために

SNW 要請文を手渡す。

SNW 17日の震災後、交通機関にも色々なところに影響が出ている。陸上の輸送が止まっている中で、航空輸送に求められている役割は大きく、公共交通機関としての役割を果たさなければならないと思っている。しかしJALでは地震によって機材が損傷し、売却予定であったA300-600も路線に戻さなければならない事態になっている。JALの整備部門は今までにもまして大変な状況になっており、それを支援する事を日東整として考える必要があるのではないか。また国や地方公共団体等では、あらゆるもの期限を延長する処置を執っている。今回の震災に対する対応として事業閉鎖、全員退職の期日の延期を図ってほしい。

地震後のJALの状況

  • B777、2機損傷
  • HND M1 HANGAR #1 , #2 DOCKは立ち入り禁止。#2に入っていたB767にはDOCKにあった資材が落下し穴が開いた。#1で売却整備中のA300にも損傷があり。損傷の詳細調査についてはまだ出来ていない。
  • HND幹線を減便してでも臨時便にあてる。
  • 青森、秋田をB737-800からA300-600に変更。
  • どのくらいの人が出勤できるのか把握困難。
  • 工場からラインに支援。
  • 整備本部の間接に移動した人を、地方のラインに応援出張させる。今後の長期戦に備え、各部人員回しの検討。

SNW 今までの交渉の中でJALから支援の要請があれば検討すると言っているのだから、要請を待つのではなく、体制を整えて日東整からJALに対して支援する事を申し出たらどうなのか。地震の前の状況では、国会でJALECでのMD90 C整備の安全性が追求され、予定より多くの人がMD90にかかるようになり、そのためにA300-600の売却整備に人がかけられていない。今こそ日東整が持っている技術力を発揮する時ではないのか。

会社 情報ありがとうございました。現在、日東整はJAL機の整備を実施していないので、大地震後のJALの整備の状況は全く知りませんでした。皆さんから聞いて初めてしりました。日東整としての体制を整えてとの話しがありましたが、当社の社員の半数は再就職先の内定を得て一段落している状況にある。またもう半数は、内定を得るべく努力しています。支援要請があるのか無いのか分からない中で、社員に話しをする事は不謹慎だと思います。私はJALに籍があるものの、今は日東整の経営として判断をしています。繰り返しになりますが、JALから支援してほしいとの要請があれば検討はするが、その様な要請は今現在入っていませんので対応は出来ません。

SNW 要請があれば動く、無ければ動かないと言っているが、その違いは何なのか。

会社 すでにJALとの契約が切れています。日東整社員が今やらなければならない事は、個々人のこの後の人生をよりよいものにするために、自分のために動く事だと思っています。

SNW 日東整からJALに対し支援する事を提起しても良いのではないのか。

会社 日東整としては社員の事がまず第一であり、JALについては、それほど大変ならば、支援要請があれば検討はします。


「待ち」の姿勢ではなく日東整から申し出ろ

SNW 大震災をうけて益々、今月末までに再就職を決められる見通しは無くなってきている。再就職が決まっていない人を、JALの中で活用される様にする事を考えてほしい。要請があれば検討します、との「待ち」の姿勢ではだめだ。

会社 繰り返しになりますが、JALグループでの再就職は叶わないのが現状です。それは何一つ変わっていません。航空機の損傷は今、初めて聞いた事です。もし何かあるのであれば経営者である、私にまず連絡が入るのだと思います。応援してほしいとのニーズがあるのであれば、週明けの昨日には連絡が来ているはずです。

SNW この様な非常事態のなかであって、JALグループ内に使える人材がいるのだから、そこに対して支援してほしいとの要請がこないのはおかしい。先程、従業員の事を話されていたが、従業員からJALの支援に行きたいと声が出てくれば対応するのか。

会社 まあ144名のうちの過半数の人からその様な声があれば検討する事もあるかもしれませんが、その様な声は無いですし、たとえ今回そのような事を出来たとしても、その後の雇用の約束がなければ、逆の方向になる事を懸念します。

SNW 現在JALは公的支援を受けてはいるが、震災復興支援の為の社会的要請はあるはずだ。JALは定期路線を減便してでも、臨時便に回すと言っているが。全日空では定期便を減便するとの話しはない。JALは明らかに規模を縮小しすぎであり、震災後に公共交通機関としての社会的役割が果たせていない。JALの体制を強化する事は今必要だと思う。

会社 皆さん方の要求、要請についての、日東整としての考え方はすでに述べていますので、ここで改めて考えを変えるつもりはありません。

退職日を延期してほしい

SNW 退職届について、本日15日が締めきりとなっているが、大地震が11日発生しその後何も手が着かない人もいたと思うのだが、締め切りを延長したり、また雇用を延長するつもりはないのか。

会社 全く考えていない。3月31日後の雇用の継続はありません。月の切れ目である2月28日までに提出していただくようお願いしてきて、その後に3月15日に期限を延長しました。昨日今日15日と決めたわけではない。十分に判断する時間はあったはずだ。現に速達で退職届を提出した人もいた。十分検討する時間があった中で、地震を理由に提出できないというのは通らない話しであり、期限を延ばす考えは全くありません。

SNW 退職届の提出者は何人になったのか。 

会社 大多数であり、人数について答える考えにはない。今までの団交で皆さん方は、退職届の提出しない事で処遇に違いが出るのか、何度も聞かれていました。私自身は基本的には社員は等しく取り扱いと話してきましたが、その一方で今回提示している退職条件については、ご理解していただき退職していただける方についてお支払いするものですから、大変苦慮しています。本日17時半を越えて待つつもりはないので、それまでには決めなければならないと思っています。解雇予告手当支払わなければ、皆さん方もお怒りになるでしょうから、支払い内容に変更が出ますが、総額を変えることはありません。

SNW 総額2ヶ月出す事は変わらないが、解雇する人に対してはその一部が解雇予告手当になると言う事か。

会社 退職届を提出した人は2ヶ月、提出されなかった人の特別退職金は解雇予告手当分がマイナスになります。

再就職活動に影響は出ているのではないのか

SNW 再就職が決まっていない人はどのくらいいるのか。

会社 前回の団交以降、新たに内定の発表をした企業はありません。ですから内定者は半分程度であり増えてはいません。

SNW 今回の震災で再就職活動が一段と厳しくなることが心配されるが、書類提出を行っている企業の現状を教えてほしい。

会社 皆さん方も常識があるので当然わかると思いますが、大地震後の週明けである月曜日に問い合わせる事は不謹慎だと思っています。今日以降問い合わせをしたいと考えています。

SNW 内定を出している企業は、予定通り採用となるのか。

会社 基本的には採用になりますが、それぞれの会社によって難しいところもあるのかもしれない。

SNW 残された人たち、内定を得ていない人たちはどうするのか。 

会社 リクルートを活用してほしい。

SNW 会社としてどうするのか。

会社 最大限の努力をする事は繰り返し言ってきているが、就職というものは結婚と同じようなもので、引き合わせる事は出来るが、結ぶつける事は出来ない。しばらくは失業保険をもらってゆっくりしたいとのニーズもありますので、どのように対応すれば良いのか迷っている。

SNW 失業保険をもらうというのがニーズなのか。雇用の問題は、最後の1人まで面倒を見るというのが当然ではないのか。結局首切り以外何も決まっていなかったではないか。

会社 最初から首切りが決まっていれば、用意万端色々な事をやっています。何とか生き延びようとしていたからバタバタになった。

SNW 言い様はいくらでもありますね。

会社 その様なとらえ方は如何です。一人でも早く再就職をしていただきたい。

震災の影響を考慮してほしい

SNW 今回の震災で、ハローワークやリクルート等に物理的に通えない人も多くいる。再就職活動より、まず食べるものをどのように確保するか先決になっている状況である。その中で、今月で雇用が無くなる事の辛さをきちんと理解してほしい。せめて再就職が決まらない人に対しては、特別退職金2ヶ月分の雇用の延長は考えらら無いのか。身分を保障する中で再就職活動出来るような配慮は出来ないのか。

会社 出来ません。3月31日後の雇用の継続は全く考えていない。

SNW そのかたくなな姿勢を変えるべきだ。またJALに対して提供できるだけのものを日東整は持っているのだから、待ちの姿勢、後ろ向きの姿勢は改めるべきだ。

会社 インフラ状況は分かっている。前向き後ろ向きとの事を言われたが、私はJALから支援要請があれば検討しないとはいていない。

SNW あれば検討しますではなく、一歩踏み込んで日東整から支援をしたいといえないのか。

会社 先程から言っているとおり、機材損傷の話も聞いていない状況で、日東整に何かしてもらえないかとの話しは無い。

SNW JALから契約を切っているのだから、JALは言いにくいのかもしれない。

会社 日東整から話しをする考えはない。

SNW 陸路が遮断されている中では航空が果たす役割は大変大きいものである。その時にJALが力を発揮できないことが考えられる。ぜひ日東整からJALに対し協力する姿勢を示してほしい。この場で、検討できないと言うのではなく、検討をしてほしい。

会社 あれば検討します。

SNW 日東整として、私たちが申し入れている事を検討してほしい。内定を得ている人の中には、もっと良い条件のところはないのかと探している人もいる。また内定を得られず再就職活動をしている人もいる。手続き上3月31日付けの退職届は受理しているのだろうが、JAL社会責任を果たすためにも、今までJALの翼を支えてきた会社として、施策の変更の検討をしてほしい。また再就職支援については、解決していない問題であり、引き続き努力をしてほしい。

会社 お話は承りました

以 上

2011年3月15日 

日東航空整備株式会社

社長 奥田 光雄  

                 航空連・航空一般労働組合スカイネットワーク

委員長 松尾 雅美

羽田支部NTM分会

執行委員長 永田 岳

日東航空整備(株)事業終了に関し東日本大震災に鑑みた対応を求める要請

貴社・日東航空整備株式会社(以下日東整)が1月21日に発表した「事業の終了」・会社解散に関し、私たち労働組合は要求を提出し、3回の団体交渉を行ってきました。しかしまだ、再就職の内定者は約半数との状況ですし、要求に関し解決の糸口さえ見出せていません。

ご承知の通り、3月11日に起きた東日本大震災は甚大な被害をもたらしており、公共交通機関としての航空の役割発揮も社会よりの要請となっております。安全と公共性を担うためにも使用不能になった空港の代替空港への就航などをはじめ被災者に対する最大限の支援が求められます。しかし、日本航空においても機材の損傷などもあり、A300型機のライン投入も検討課題になっています。

また、地上交通機関の乱れや停電等により日東整従業員の再就職活動にも影響が出ています。かかる状況においては下記の2点の対応をしていただきたく申し入れます。

1.日本航空の社会的使命を果たすために、日東整の持てる力を発揮すべく、希望しつつ出社可能な従業員を活用し、日本航空への整備支援の対応を図ること。

2.日東整事業終了に関する対応(事業終了、退職日、退職届の提出期限、解雇期日など全て)を延期すること。

以 上

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