phoenix253号


■主な記事から■

▼交通運輸政策研究会  被災地の公共交通を調査

▼上司のパワハラ何とかして 泣き寝入りで我慢させられ

▼世界で広がる格差反対の行動 アメリカで日本で

▼航空政策を考察〜LCCと 離島航空政

▼イラン航空労組、解雇撤回求め労働審判に申し立て

▼会社清算させられた日東整労働者の闘い

▼JALの不当解雇撤回せよ! ITFの仲間が日本大使館に 要請行動

▼安全会議だより

●読書のすすめ 「私は辞めません」


災害に強い陸海空一体の交通政策が必要

交通運輸政策研究会  被災地の公共交通を調査

空港は救援復興の要

航空連から奥田前副議長が参加

 10月11日・12日、交通運輸政策研究会による、大震災被災地の公共交通再建に関する実態調査が行われ、航空連から奥田前副議長が参加しました。調査対象は仙台・塩釜の港湾施設と仙台空港、仙台空港アクセス鉄道。調査団の構成は安藤埼玉大教授(交運研会長)、柴田大阪市立大名誉教授ら研究者と国土交通労組、港湾海貨労協などの労働組合。

 3月11日の津波襲来11分前には、仙台空港には民間航空機3機が駐機していましたが、3分前までには全機離陸し被害を免れました。

 仙台空港ターミナルビルは一時避難所として利用されました。地震発生後、ビルから退避が行われましたが大津波情報が発せられたため、ビル3階へ再度の避難。陸の孤島となり電源施設も失われ、最低気温マイナス2度になるなか、約1700名が一夜を過ごしました。非常用毛布の常備は200枚。航空会社などからは寒さを防ぐために荷物梱包用の資材が、ビル内売店からはお土産用のお菓子と飲料水が提供され、飢えと寒さをしのいだとのことです。
 翌12日には非常用場周門を開け、水の引いた滑走路と国道をつないで避難経路を確保。死傷者はありませんでした。
 貨物ビルは、流された車両のバッテリーからの発火により全焼。燃料業者のタンクは弁を閉めて退避したことと満タンで重かったため流失を免れました。アクセス鉄道はトンネルや電源室が水没したものの、運行車両がなく乗客への被害はありませんでした。
 空港の建物の被害は少ないものの、津波により電源・通信設備は水没。仮設での運用になっています。陸海の交通網が遮断されたなかでの空港の復旧は、救援復興の重要な要となるため、非常用管制塔と非常用レーダー機器を利用して運用が再開されています。
 復興計画では空港ビルには補助制度がないため国の復興支援を要請。無利子融資制度を作り、復興する計画になっています。国や県からの支援がなくては再建できない経営状況になっています。
 今回の調査では、現場を支える労働者の高い使命感が感じられました。災害に強い公共運送機関として、陸海空一体の交通政策の確立が緊急の課題になってます。
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上司のパワハラ何とかして
泣き寝入りで我慢させられ

 航空連SNW(スカイネットワーク)には職場の様々な問題について相談が寄せられます。最近の相談には、「上司のパワハラを何とかして止めさせたい」「有給休暇がとれない、残業手当が支払われない」「55歳からの進路選択で役職手当がなくなり給料も下がった」などがあります。

 パワハラ問題では、人格を傷つけるような上司の言動が特徴です。些細なミスをみんなの前で叱責し、それが執拗に続けられたことで本人は孤立し不安になり、メンタル面での病に進むことにもつながる深刻な問題です。

 賃金切り下げでは、55歳から役職を外されたうえに賃金が切り下げられ、あわせて約10万円近く下がるという相談。会社は「それが嫌なら割り増し退職金で早期退職を選びなさい」。「賃金下がるか辞めるかを推薦されても困ってしまう。他の人と同じように働いてきたのに納得できない。会社からも詳しい説明がない」というものでした。
 「2名がいきなり係長の役職をはずされ、賃金が約7万円も下げられた。納得できない」という、趣味の友人を介しての相談もあります。2名はSNWに加入し、何度か交渉を重ねた結果、すべて元通りとまでは行きませんが、大幅に改善させることができました。
 パート従業員から、「辞めろといわれたのですが、辞めなくてはいけないのですか」という相談が、職場のSNW組合員にありました。その職場は、「うちの会社は赤字ですから法律は守らなくて良いのです。有給休暇は取ってはいけません。残業代はつけてはいけません。つけた人は解雇です」と、上司が堂々と宣言するような状況です。
 労働組合のない職場では、泣き寝入りで我慢させられている現実があります。一人でも二人でも労働組合に加入して会社と団体交渉が出来た職場の違いははっきりしています。会社の、法律を無視したやりたい放題の働かせ方を止めさせることができるのはやはり労働組合です。「困ったことがあったらSNWにいつでも気楽に相談をして下さい」を、もっと広げていきたいものです。
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世界に広がる格差反対

庶民に増税 大企業は減税 航空はコスト競争で賃金大幅低下

 9月中旬から始まった「ウォール街を占拠せよ」を呼号する格差反対デモは、ニューヨークのマンハッタンで今もなお続いています。ネットの呼びかけで集まった若者たちは富裕層への不満を述べ、職を求める声を高めています。1万人以上がウォール街近くの公園で寝泊りデモを継続しています。この運動はロサンゼルスやシカゴなど大都市にも波及し、米国政府も無視できなっています。ネットの呼び掛けにより、9月15日には世界82ケ国の大都市で格差是正デモが行われました。東京でも日比谷公園や六本木などに約500人が集まりデモが行われました。原発反対の声もあがりました。世界の若者が今、怒っています。
 10月14日の朝日新聞の記事が目に付きました。
「職場のホ・ン・ネ 新人がサービス残業」。高校卒業後、今春から機械部品メーカーで正社員として働く娘を持つ、40代・パートの母親の訴えです。
 新入社員は社内でも最も忙しい部署に配属され、帰宅が深夜になることもしばしば。でも、入社時に定時にタイムカードを押すよう指導され、残業ゼロの形になっています。人件費を抑えるため、文句の言えない新人に付け込んでいるとしか思えません。高校の先生にお世話になり、せっかく入った会社です。もう少し頑張るよう励ますか、体を壊す前に辞めるよう言うべきか、親として悩んでいます。
 デフレ・円高不況が叫ばれ、大企業を中心にリストラ大合唱の日本。体を壊すまで働かされる、それでも残業代すら支払わない、こんな理不尽な労働を多くの労働者が強いられています。自殺者数も年間3万人を更新し続けています。
 競争激化・コスト競争力の名の下、航空労働者の賃金は大きく引き下げられました。勤続10年以上で年収300万円以下も珍しくありません。

 国家予算案を見ても、庶民には大増税、大企業には大減税の姿が明らかです。政府税調案では、庶民には所得税などの増税が今後10年間に9兆円押しつけられる一方、大企業は10年間で11兆円の減税になります。
 こんな異常な実態に、若者たち以上に大人たちはもっと怒るべきです。「こんな日本に誰がした!」。そして「日本を変えよう!」。
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不透明感ただよう国際貨物

羽田空港 運用規制を緩和

 国際航空貨物の荷動きに不透明感が強まっています。業界団体発表の8月実績は、重量は6カ月連続の前年割れで、単月実績としては09年9月以降最低。リーマンショック後の停滞が続いていた09年同月比でも7%増の水準にとどまっています。昨秋から重量水準の低下傾向が続いており、特にアジア向けの需要減退が続いています。
 地域別では米州向けが前年同月比3・9%減、欧州・中近東・アフリカ向けが1・1%減、アジア向けが13・1%減。重量全体では前年同月比9・1%減。ピーク時の12万トンから比べるとかなりの落ち込みです。
 国土交通省航空局の「航空物流レポート」によると、昨年11月時点の国際線供給量は08年5月比で5%減。9月・10月も重量低下傾向は続いています。
 日本航空とノースウエスト航空(デルタ航空)は国際航空貨物事業から撤退しました。一方、全日空は09年10月に沖縄貨物ハブを開業。当初の搭載率は6割程度でしたが、現在は7―8割で推移しているといいます。夕方遅い時間まで集荷が可能で、翌日午前中にアジア主要都市へ届けられる利便性が向上しました。来年度にはネットワークを拡げる計画のようです。
 昨年10月には羽田の国際貨物ターミナルも開業しました。しかし、貨物量は月平均8千トン程度と、当初の期待を下回る水準だそうです。供給量は月1万8千トンなので、活性化に向けたさらなる努力が求められています。
 国土交通省は10月から、国際貨物チャーター便が昼間時間帯にも就航できるよう運用規制を緩和しました。
 世界経済の動向に、日本発国際航空貨物が敏感に反応することは間違いありません。
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イラン航空労組 3名の整理解雇撤回せよ

労働審判に申し立て

 イラン航空労働組合(IR労組)は10月25日、3名の不当な整理解雇撤回を求め東京地裁に労働審判を申し立てました。イラン航空では、夏季一時金不払いや退職金80%カットを条件に希望退職募集が行われるなど、労働者への不当な対応が相次いでいました。
 経営悪化を理由にイラン航空で1回目の希望退職募集が行われたのは6月21日。募集人員は10名で退職金は規程の80%カット。応募者ゼロのため7月24日に2回目の募集が発表されました。募集人は8名に減りました。退職条件は1回目と同様で応募者ゼロ。
 その後、7月27日から28日にかけて突然組合員6名に、7月31日付の解雇通知書が郵送されてきました。
 通知には、「支社存続のためには、人員削減は避けて通ることができない」「就業規則第25条1項に基づき、平成23年8月31日を以って、貴殿を解雇する」と記載されていました。就業規則第25条1項は雇い止め事前予告について、「雇用を終了するときは、通常、会社は1か月前に書面をもって予告しなければならない」とする一般論が記されているだけで、解雇の具体的な理由は何ら示されていません。
 イラン航空は、出光からの給油契約打ち切りによって運休せざるを得ない状況にあります。関係者によると、「世界的にこうした対応を受けているのは日本だけ」とも言われています。
 この間の労使交渉で退職金は規定どおり支払われることになりました。これによって3名は退職しましたが、3名は解雇撤回を求めています。1名は育児休職中。2名は9月以降も在職中の経理業務を続けています。経理はイラン人部長1人で行っていますが日本語が分からないため、2名の解雇者に頼らざるを得ません。しかし賃金は未払い状態が続いています。
 不当解雇された3名は、「日本の法律も無視する理不尽で不当な対応を断じて許すわけにはいかない。労働者の働く権利を奪う指名解雇を撤回させるまで闘う」決意を語っています。多くの支援とご協力を訴えています。
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航空版成長戦略を考察=それでよいのか?=

LCCの競争力と離島航空政策

 全日空系のピーチアビエーションとエアアジア・ジャパン。日航系のジェットスター・ジャパン。日本での本格的なLCC(ローコストキャリア)運航の幕開けと報道されています。
 そもそもLCCに定義はありません。特徴は、@近距離運航に特化A機材は1機種B公租公課の安い第二空港利用C運航時間帯は考慮せず運航回数を稼ぐDWEB予約に限るEサービスは有料FマイレージなしG手荷物以外の貨物なし、等とされています。
 米国LCCが発展した背景には、@燃油費高騰のなかでヘッジ(先物予約)で大手エアラインとのコスト競争に勝ったA大手エアラインのハブアンドスポークから外れた地方都市間直行便に特化B大手エアラインは小規模な自社便をLCCに委ねた、等があります。
 ところが、燃油費が高値留まりするなか燃油費差はなくなり、かつコストに占める燃油費の割合が人件費を上回る事態となり、圧倒的だったLCCの競争力にも陰りが見えてきました。
 従って、利用者が大手エアラインの利便性を選択するか、あるいは多少不便でも相対的に安いLCCを選択するかという、「棲み分け」が見通されています。
 鹿児島県には8つ、沖縄県には13、長崎県には対馬・壱岐・五島という離島空港があります。島の公共交通機関はフェリーか航空に限られますが、人口の規模から利用者は少ないのが実態です。公共性が高く、利用者が少ない離島路線には競争原理や市場経済は成り立ちません。経済整合性で言うなら、利用者の多い他の路線に投資すべきとなるからです。従って、離島路線を維持するには特別な仕組みが必要です。例えば、乗り継ぎ運賃や補助金等による離島路線を維持する仕組みです。
 規制緩和・自由化の進展に伴い、離島路線の運賃は幹線やローカル線を上回る高騰の一途をたどりました。生活路線である離島路線に、航空行政の矛盾が凝縮されています。
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JALグループ多くの職場で退職相次ぐ
 安全運航を支える層のぜい弱化懸念
生活も仕事にも展望が見えない!
行き過ぎたコスト削減
危うさ感じるレベル

 6月某日日航社内、幹部社員向けのミーティングで加藤元管財人代理は、「安全を理由に利益が追求できないというようなことを言うな」「京セラの内部留保は7000億円ある。それをめざせ」と檄を飛ばしたそうです。更生計画終了から7カ月が過ぎた日本航空。今年度の営業利益目標754億円は確実として自信を見せる大西社長ですが、職場では社員の退職が相次ぎ、安全の脆弱化が進行しています。
 4月以降、日本航空ではパイロットの退職が相次いでいます。乗員組合によると、機長と副操縦士あわせ40人近くが退職。「副操縦士は機長昇格の見通しがつかない。機長は新規航空会社からの引き抜きがある。会社は意識改革を強調するが、社員から見たら経営のやっていることは何にも変わってない。嫌気が差している」と背景を語ります。
 整備士の退職も後を絶ちません。日航ユニオンの諏訪書記長は、「労働条件は下がっても忙しさは変わらず。何か問題が起きれば責任追及は厳しく、『もうやってられるか』と転職していく。整備子会社JALEC(JALエンジニアリング)の若者は、労働条件の低さに不満を言っていたと思ったら翌月には退職している。毎月数人の退職が人事通報に載っている。そうしたなか、整備ミスやトラブルの発生が続き歯止めがかからない。整備部品も不足している。現状のコスト削減は行き過ぎて、危うさを感じるレベルにきている」と危機感を強めています。
 羽田空港でJALの地上支援業務(グランドハンドリング)を行うJGSグループでも、退職に歯止めがかかっていません。現場では連日、計画人員が確保できていません。JGS東京労組は、「1時間の休憩時間がきちんと確保できているか、組合員が1週間調べたら、確保できたのは1週間で2日だけ、との報告もある。休憩時間を確保できない日があることは会社も認めている」と話します。
 千歳空港でJALのグランドハンドリングを行っているJGS札幌では、日本航空のコスト削減の一環として冬季燃料費補助の廃止が強行されました。同労組の試算では、300人の全従業員にかかる冬季燃料手当の費用は3600万円。燃料手当廃止で、冬期間の負担増は月2万円になります。
 現場は、企業理念「JALグループは物心両面の幸福追求し」とは大きな落差を感じています。
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疲労リスクとどう向き合うか
世界レベルの事故防止を目指して

ICAOがシンポ開催
日乗連代表が参加

 疲労に起因するリスクとどう向き合うか。世界はFRMS(疲労リスク管理システム)について取り組みを強めています。
 昨年7月、IATA・ICAO・IFALPAは「FRMS実行手引書」を発行しました。今年8月30日から4日間、ICAO本部(カナダ・モントリオール)においてFRMSシンポジウム・フォーラムが開催され、日乗連も出席しました。
 これまでの乗員の疲労対策は、乗務・勤務時間で制限する考え方が主でした。しかし乗務・勤務時間が管理されている今日でも、疲労に起因する事故は世界中で発生していると言われています。
 疲労をなくすことはできない。まずはどう疲労を軽減できるのか対策をとり、その上でそれに起因したリスクをどう管理し排除していくのか――それがFRMSです。
 シンポジウムでは、従来の乗務・勤務時間制限に加えてFRMS導入をすることは安全性をより高めることにつながるとして、これまで乗員に目が向けられていた疲労管理とそれに関する教育を、客室乗務員や運航管理者など航空従事者全般に広げる必要があるともされました。航空会社や国、規制当局、乗員など様々な視点からFRMS導入の取り組みが深められるよう、IATA・ICAO・IFALPAが共同で主導していくことの重要性も強調しています。
 日本でFRMSに本格的に取り組んでいる航空会社はまだありません。FRMSは一つの形式があるわけではなく、それぞれの事業でどう取り組んでいくかも自由です。共通しているのは、大学等の研究機関と一体となって取り組んでいることでしょう。
 日本での乗員の疲労についての研究は、世界と比べてまだまだ発展途上です。乗員の疲労対策についての議論・研究を加速させる必要が大いにあります。
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JALは日東整争議を責任を持って解決せよ

JALに会社清算させられた日東整

11・29決起集会への参加を

 日東整争議団は、日本航空の安全運航、解雇撤回と日本航空の親会社としての雇用責任を追及し、JALグループに雇用の確保をもとめ闘っています。

 7月に争議団を結成し、日航不当解雇原告団やCCU(日本航空キャビンクルーユニオン)契約制客室乗務員の雇止め裁判、フェデックス労組の不利益変更裁判などとともに闘っています。
 航空外にも支援を広めるために8月に東京争議団共闘会議に加盟しました。東京争議団共闘会議では30の争議団が集まり支援しあっています。
 これまで13回の裁判や労働委員会の支援を行なってきました。こうした状況から日東整争議団への支援も広がっています。
 これまでに航空内外の27の団体・労組に訴えを行いました。年内には東京地評、全労連など100を越える団体・労組に支援の訴えを行なう予定です。
 「翼を支えて続けて30年 〜突然の会社解散」パンフレットを製作し、2000冊以上配布してきました。日東整の不当解雇を撤回し、グループ内で雇用を求める個人署名は743筆、団体署名70筆が短期間で集まっています。
 いま争議団は、週一回の羽田空港の夕ビラと日本航空ユニオンの裏面を使用させてもらい朝ビラを実施しています。9月から独自に日本航空本社前での朝ビラと、有楽町のJALプラザ前で昼宣伝、スカイネットワーク成田支部と成田地連の力を借りて成田空港カウンター前でも午後のビラまきを行ないました。引き続き様々な取り組みに挑戦し、成功させていきたいと考えています。
 11月29日(火)午後6時30分〜8時、大田区消費者生活センターで「許すな子会社つぶし・日航に雇用を求める」決起集会を行ないます。是非お誘いあわせご参加ください。
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世界に広がるJAL解雇撤回への動き
アメリカ・イギリス・オーストラリアで日本大使館に要請

 ITF(国際運輸労連)合同アライアンス組合会議(10年6月21日〜22日マドリード)は、「日本における解雇について」の決議を採択しました。
 各国のITF加盟組合は、日本大使館を訪れて解雇撤回の申し入れを行いました。不当解雇への抗議と支援の動きが国際的な広がりをみせています。
 7月22日、ITFとUNITE(ユナイト)の代表はロンドンの日本大使館を訪れ日本航空の不当解雇について、『日本国政府は解雇を中止するための調停に入り、実質的な解雇を実施する場合は、会社は国内及び国際法を順守して労働者・組合と協議すること』を求めた決議文を手渡しました。ガブリエル・モチョITF民間航空書記は次のようにコメントしました。
 「人員削減目標に到達しているにもかかわらず、JALは労働コストを削減する手段について論議しようとした組合の努力を無視し、強制解雇という厳しい措置を取った。ITFとその加盟組合はこの問題について会社を提訴し、ILOにも申し立てを行っている日本の仲間を支持する」
 8月16日、ジョン・コンリーTWU(米国運輸労働者組合)副委員長をトップとするアメリカの労働者代表は、ワシントンDCの日本大使館において政府代表と面会しました。代表団はチームスター労組(IBT)、プロフェッショナル客室乗務員組合(APFA)、国際機械工組合(IAM)および客室乗務員組合(AFA)の代表で構成され、日本大使館はヒラオカ・シゲノリ参事官(運輸担当)及びロクモト・カヨ第一書記官が応対しました。
 会談で代表団は、ITFメンバーのCCU(日本航空キャビンクルーユニオン)組合員の解雇について論議する足掛かりを得ました。論議の中心は、経験豊かで組合のリーダーでもある労働者が適正な交渉もなく解雇されたという事実でした。コンリー氏は、「ヒラオカ氏及びロクモト氏は、解雇に関するITFメンバーの不満について、代表団が抱いている懸念を伝えると約束した」と述べました。
 コンリー氏は、マドリッドで開催されたITF合同アライアンスミーティングで採択された、客室乗務員を支援する国際決議のプレゼンテーションを行いました。

 オーストラリアのTWU(運輸労働者組合)は、シドニーの総領事館他同国6都市の公館へ決議を送付しました。

ワシントンの日本大使館に要請したITFの仲間(写真中央は応対した日本大使館員)
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●安全会議だより(40)

御巣鷹山慰霊登山を実施

 10月20日、航空安全会議の御巣鷹山慰霊登山が実施されました。羽田空港発と池袋駅前発の2班で出発し、福岡・那覇からの参加もありました。
 途中渋滞に遭うこともなく、午前11時前に登山口に到着。尾根には11時30分頃着きました。昇魂之碑に献花後黙祷。日航機長組合の芦澤さんによる事故の概要と現場の説明がありました。
 当日はあいにくの曇り空。時折濃い霧が舞い、123便の右翼が事故直前にえぐりとった「U字溝」は見ることはできませんでした。
 参加者からは、「実際に山に登って、今まで見聞きしていた以上に事故の大きさ、悲惨さを実感した」「念願の慰霊登山だった。26年を経ても、疑問、問題点が多く残っていることに改めて憤りを感じる」「以前、慰霊の園までは行ったものの、遺族ではないのに事故現場を訪れて良いものか、と悩み断念していたが、行って良かったし、航空に関わる人は行った方が良い」などの感想が寄せられました。国交省内労組の統合を機に参加した組合員(建設)は、「事故の原因ではなく本質が大事との話は建設にも共通するものがある。職種は異なるが、同様に人の命を守る者として、この事故の教訓を語っていかなければならないと感じている」との思いをアンケートに綴りました。
 事故を風化させず、教訓を将来に活かしていくためにも、航空安全会議は今後も慰霊登山を続けていきます。多くの参加をお待ちしております。

航空安全会議 新議長に玉地さん

 航空安全推進連絡会議(航空安全会議)議長に就任した玉地です。出身労組は日本航空乗員組合です。B777に乗務しています。よろしくお願いします。また、皆さまの日頃からの航空安全会議へのご理解・ご協力にお礼を申し上げます。
 航空安全会議は、「航空関係の職場に働く者の相互理解と連携を強めると共に、航空の安全を最大の課題として、事故の絶滅を図る」ことを目的に活動しています。管制官や気象予報官など航空の職場に働く公務員と民間航空に働く労働者が、航空の安全を目的にともに参加していることを大きな特徴としています。官民の組合から幹事が集まり、航空の安全を脅かす不安全要素の排除に取り組んでいます。
 航空安全会議の主な活動は総合安全要請と安全集会です。
 毎年、安全アンケートや各職場からの声をもとに「民間航空の安全確保に関する要請書」を作成し、航空局や気象庁、厚生労働省などと安全に関する話し合いを行っています。
 安全集会ではその年の要請活動の紹介や、寸劇などを通じて、職場にある身近な安全問題を参加者に考えてもらうきっかけを提供しています。
 また日本乗員組合連絡会議(日乗連)とともにCISM事務局を設置し、心のケアを目的としたCISM活動を行っています。
 航空安全会議は、航空に携わる様々な職種の人たちが集まる貴重な場です。興味のある方は是非ご参加下さい。よろしくお願いします。

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