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JAL・ANAともに過去最高益

JAL・ANA決算を読み解く 上

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労働者は勤務改悪・賃金低下
JAL 気になる規模縮小の影響

 東日本大震災、欧州の経済不安、タイの水害、燃油費高騰、経済の不透明感などを強調し引き締めを図ってきた日本航空。急激な拡大を図る全日空。両社の2012年3月期決算はいずれも過去最高益を計上しました。しかし好業績とは対照に、働く者には賃金低下や勤務改悪問題が相次いでいます。働く者視点で決算の特徴を検証します。

 全日空の連結業績は、営業収入1兆4115億円(前年同期1兆3576億円)、営業利益970億円(同678億円)、経常利益684億円(同370億円)、当期純利益281億円となりました。1株4円の配当を予定しています。

 日本航空の連結業績は、営業収入1兆2048億円(前年同期1兆3623億円)、営業利益2049億円(同1884億円)、経常利益1976億円、当期純利益1866億円となりました。前年比減収となったものの、営業利益は2度にわたる上方修正を更に上回りました。

 航空連政策委員会は、「JALは会社更生法による財産評定により機材評価額が圧縮され減価償却費が小さくなった。全日空は導入機材の建設仮勘定でわかるとおり強気の投資姿勢が伺える。JALは破綻で債権放棄があり、その後返済も積極的に行ったことから、実質的な無借金経営と言える。利益を上げても当面JALは法人税をほとんど払わなくてもいいのでその違いが決算の数値にも出ている。全日空にしてみれば、会社更生法による再建とは言え、自社より遥かに大きな利益を上げているJALが法人税を免除されることへの恨み節が社長の『公正・公平発言』に表れている」と分析しています。全日空社長発言に対し日経新聞(5月18日)は、「更生会社特有の会計処理を除けば『利益水準は全日空と大差がない』との見立ても成り立つ」としています。

 好業績の一方で、事業規模縮小の影響が顕著になっているのが日本航空です。国内線で強みをみせていた沖縄・鹿児島・札幌路線に赤信号がともり始めています。離島路線では、那覇と鹿児島は強みを持っていましたが全日空に追いつかれ、札幌や福岡の供給量は全日空を大きく下回っています。国際線にしても、早晩全日空が追いつく見通しです。

 日本航空の過去最高の営業利益は破綻による減免効果とあわせ、異常なまでのコスト削減によってもたらされた、と言えます。

 「これだけ儲かっているのに勤務改悪提案か。もう少し社員の生活を考えて欲しい。競争、生き残り、我慢。『頑張れ』だけでは疲弊することはあっても、意欲にはつながらない」

(次号につづく)

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■主な記事から■

▼賃金切り下げ許さない。JTA乗組が提訴…………
▼SNW組合員の生活と雇用を守る闘い。外航編…
▼パワハラ被害、専門家の協力が成果に………  
▼日東整裁判始まる。 100名が支援傍聴………………
▼JAL解雇裁判原告が全国のメーデー会場で訴え…
▼航空安全会議の対官要請始まる。今年の焦点………


ドクターヘリ

急速に増やす拠点
従事者育成が課題

 5月12、13日の2日間の日程で第24回ドクターヘリ講習会が名古屋で開催されました。講習会は、日本航空医療学会が主催し、全国各地で開催されます。今回は名古屋地区での開催で、2日目は県営名古屋空港で実機を使った講習が行われました。(写真)

 ドクターヘリ運航に従事するには講習会を受講しなければなりません。医師や看護師、救助隊員はもちろんですが、パイロット、整備士、CS(運航管理者)も受講します。この講習を受講しなければドクターヘリの業務に従事することはできず、重要な初等教育に位置づけられています。

 講習は、基本的な知識、運用の方法を中心に行われますが、本来職種の違う各部門のドクターヘリ従事者が一同に受講するものとしては唯一の講習です。

 ドクターヘリは1990年代から実験が行われ、その有効性が認められたことから各地域で導入が進められました。ドイツでは、ドクターヘリ導入によって交通事故の死亡者が3分の1に激減したと言われています。

 国内ではドクターヘリのほとんどは、朝日航洋や中日本航空などの専門の航空会社に運航委託しているので、パイロットや整備士は24時間体制で準備を整えています。日本航空医療学会のまとめによると、ドクターヘリが運航開始して昨年で10年になり、出動件数は5万回を超えました。平均すると1日14回全国のどこかで出動していることになります。

 ドクターヘリの需要の高まりと共に、急速に拠点基地を増やしていますが、そこに従事する者の育成も重要な課題です。

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再建と安全運航

 JTA乗員組合(JTOPS)は4月27日、会社の一方的な賃金切り下げは不当として、撤回を求め那覇地裁に提訴しました。JTAでの賃金切り下げ問題は、機材の減機を含めたJTAの構造改革として昨年から労使協議が続けられてきましたが、会社が労使合意を得る努力を一方的に打ち切り、20%におよぶ賃金切り下げを強行したことから提訴したものです。この問題については本紙256号(2月1日付)で「賃金引下げを伴う新人事賃金制度」と報じていますが、JAL破綻を口実にした、グループ労働者に対する賃金切り下げの流れを汲むものでもあります。

 JTA経営は賃金制度変更の理由にイベントリスクを上げていますが、組合を納得させる説明はできていません。JTA経営は「固定費削減のために16機体制を12機に減機しながらもネットワークを維持し、地方路線の機材稼働率を向上させて那覇発のお客様の利便性を最優先にした路線設定に変更する」と主張する一方で、収入面では「大幅な減収が見込まれる」としています。日本航空から新たな路線移管も計画されていますが、その路線にはジェットスターの参入も計画されています。需要予測にしても、沖縄県を中心にしたネットワークを運航しているにもかかわらず、出してきたのは国内全体のものでした。12機体制への減機問題は、人事賃金問題とあわせて考える必要があります。

 日本航空は2012年3月期の連結決算で2000億円を超える営業利益を上げました。その一方で、沖縄県の航空ネットワークを担ってきたJTAでは余裕のない機材体制、労働者には一方的な賃金切り下げを押し付けています。日本航空は親企業として、JTAの健全な発展に責任をもつ立場にあります。

 提訴にあたってJTOPSは、「私達は、安全運航の堅持には健全な労使関係が不可欠であると確信しております。労使協調及び会社の健全な発展のため、協議を継続し双方合意を得るため交渉に応じるよう要求し続けていましたが、JTA経営はこれを拒否し続けた上、この4月より20%前後にもおよぶ賃金切り下げ等を強行しました。これは健全な労使関係を裏切る行為であり、極めて残念な行為です。この行為を改めさせるため、交渉に応じないJTA経営を提訴いたしました」とのコメントを発表しました。

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追い出しに加担 次は対象に

団結と交渉が展望に

 LCC参入、燃料高騰を背景に外航でのリストラが相次いでいます。「明日は我が身」スカイネットワーク(SNW)の生活と雇用を守る闘いを紹介します。

 ■A航空

 南半球に本社をおくこの航空会社の日本人支社は約50名ほどです。3年前に希望退職強要を拒否してSNWに加入したMさん。会社は1年7カ月の間仕事を奪い・与えず自主退職を強要し続けました。Mさんは家族の介護等もあり希望退職に応じましたが、会社は希望退職に応じるまで仕事を与えず嫌がらせを続けました。2012年3月、今度は、社員48人中12名の希望退職を提案しました。この会社は利益が減っただけで黒字です。団体交渉で会社側弁護士は「あの日航ですら裁判では原告が負けた。当社の経営状況なら十分解雇は合法です」と平気で団体交渉で述べました。

 Mさんの追い出しに加担した人も今回のリストラ対象になりました。さらに組合と団体交渉の相手だった部長も希望退職で会社を去って行きました。

 ■B航空

 中東に本社を置く航空会社で働く女性から、「パワハラで病気となり休暇・休職をとりたいが休ませてくれない」との相談が飛び込みました。さっそく文書で会社へ団体交渉の申し入れを行い団体交渉が開かれました。わざわざ、中東から本社人事部長が出席、専門の通訳を交えて団体交渉が開催されました。団交に日本人総務部長、顧問弁護士が出席しました。交渉の結果、1ヵ月の休暇をとり、状況を見て次の団体交渉で職場復帰の手続きを行うこととなりました。実はこの会社は名古屋支店で起きた解雇問題で組合から追及された経緯があります。

 ■C航空

 この会社顧問弁護士は東京都労働委員会の公益委員も務めており、労使関係には理解があり、支社長と話すより物事がスムースに進むこともあります。この会社も60歳以降の雇用を定める就業規則がなく法律違反の状態です。年金支給年齢65歳に伴う再雇用制度が外航の日本支社で早急に制度をつくるよう顧問弁護士を通じて求めています。

 ■D航空

 チャプター11により20%のコスト削減案が提案されようとしています。数年前、組合員の整理解雇が裁判で争われ、職場復帰している組合員がいます。こうした経緯もあり会社も今のところ慎重な対応をとっています。どういうリストラ策が出されるのか組合員と全社員が真剣に見守っています。

 明日は我が身。闘ってこそ守られる生活と雇用。

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広がるパワハラ被害

専門家の協力で交渉が奏功

 前号に続き、パワハラが原因で「心の病」に罹患しながらも闘ってきた仲間の紹介をします。外航Y社の事例です。東京支店でパワハラを受けていたBさんは配転先の大阪支店で心の病に罹患し休職せざるをえなくなりましたが、労働組合の取り組みで職場復帰を果たしました。

 Bさんは東京支店在籍中、「電話は一切出なくて良いです」「パソコンには触れないでください」など実質的な仕事取り上げと、挨拶をしない、ブリーフィングから外すなどのパワハラを受けていました。その延長線で大阪に配転となりましたが、厳しい監視体制と過重な業務量、理不尽な作業指示のなか、ある日突然出勤できなくなります。医師の診断は「心の病」。

 Bさんが休職状態にあることを知った組合は支援に乗り出します。しかし労働組合にとってメンタルヘルスに関する面はまったく未知の分野。Bさんの状況をどう理解すればいいのか、どう接すればいいのか、掴みどころがわかりません。そこで、大阪で活動している、メンタルヘルスに関する専門家に対策チームに入ってもらいました。

 毎月1回の対策会議を約1年間続けました。Bさんをフォローしながら、職場復帰に向けたプログラムなどの要求を作成、会社に団体交渉を申し込みました。この間、東京支店在籍中の上司が退職させられるという変化もありました。

 団体交渉には、本社からは人事担当役員が、日本支社からは新任の部長が参加して行われました。会社の提案は、「復帰の判断については、本国での産業医の診断を受けてほしい、航空券と宿泊は会社が負担する」。Bさんと組合は会社提案に応じました。Bさんは本国で、数人の医師団によって2日間心身の検診が行われました。診断は「職場復帰は可能」。結果を受け、復帰のための条件について交渉となりました。

 会社の対応は、大阪支店から東京支社への転勤、赴任休暇8日、復帰時3週間は70%の勤務(賃金も70%)、3カ月間月1回の診察休日、職場での管理者は新任の部長があたる、など。Bさんと組合はこの内容で合意し、職場復帰を果たしました。休職期間が切れる1カ月前のことでした。Bさんは現在元気で働いています。

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全国のメーデーでJAL不当解雇撤回を訴えました

増税NO! 原発NO! 誰もが安心して暮らせる社会に

全国16ケ所のメーデーに参加
各地でたくさんの激励をいただきました

 5月1日は全国各地でメーデー集会が開催されました。集会後は「消費税増税反対」「原発NO」など思い思いの気持ちが書かれたプラカードや横断幕、のぼり旗を掲げてデモ行進も行われました。JAL不当解雇撤回原告団も全国16ヶ所で開催された集会に参加し、たくさんの参加者と連帯を深めました。

 集会で原告らは、控訴審勝利に向けた決意を述べるとともに「一層の支援と協力を」訴えました。多くの方からたくさんの激励やカンパをいただきました。

◆山梨メーデー

 参加者は50名でしたが労働者同士の連帯感を強く感じることのできたメーデーでした。

◆千葉中央メーデー

 千葉市原地区メーデー原告の裁判報告と訴えに「また頑張ってね」とたくさんの声援とカンパを頂き、胸が熱くなりました。

◆神奈川港湾メーデー

 600名が参加。赤レンガ倉庫公園で集会のあと、山下公園までデモ行進しました。

◆全京都統一メーデー

 二条城前に8000人。税と社会保障の一体改革反対、原発なくせ、貧困と格差の解消などとともにJAL不当解雇撤回をアピールしました。

◆大阪メーデー

 8000人が参加。挨拶された全ての方がJAL不当解雇撤回に触れました。

◆中之島メーデー

 「JAL不当解雇撤回裁判は国民のいのちの問題なんや!」と訴えました。

◆和歌山中央メーデー

 参加者1000名。「日本航空ってそんなひどいことをしてたんやね。知らんかったわ〜。頑張ってな〜」。まだまだ知らない人が多くいることを知らされました。

◆福岡大牟田メーデー

 350名の参加者にJAL不当解雇撤回闘争への支援を訴えました。大牟田は荒木栄(「がんばろう」の作曲者)ゆかりの地で、今年は没後50周年の催しが予定されています。

 などなど高裁勝利に向け全国に支援が広がっています。

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世界の航空事情

急成長を続ける中国航空産業

深刻化するパイロット不足

 日本観光庁の調査では、昨年訪日した外国人観光客のうち、中国本土からの観光客による消費総額が1964億円(外国人観光客全体の約4分の1)で1位となりました。中国では地方自治体が最低賃金を競うように引き上げており、購買力を持った中間層が拡大しています。この状況が旺盛な観光需要を生み出し中国航空産業を活発化させています。中国政府は2011〜15年の5カ年計画で2015年までに45の空港を建設・拡張し、空港を220に増やすとしています。航空会社の所有する旅客機数も現在の2倍、5000機以上に増える見込みです。

 中国の急成長を受け、航空機製造メーカーは今後20年間で延べ4700機の新機材導入が必要としています。中国市場規模は5000億ドルを超えて世界市場シェアの15%に達する、2030年には中国の旅客機保有総数は5400機に迫り世界保有総数に占める割合は現在9%よりから15%に上昇する、と予測しています。

 このため、中国における操縦士不足問題は深刻です。ボーイング社の報告では、今後20年で北米地区では9万7350人の操縦士と13万7000人の技術士が、欧州地区では9万4800人の操縦士と12万2000人の技術士が必要と報じるなか、アジア地区では18万600人の操縦士と22万人の技術士が必要としています。

 中国操縦士の飛行時間詐称問題を契機に、中国民用航空局(CAAC)がパイロットの資格や長時間乗務に対する取り締まりを厳しくしたことから、中国の航空会社は経験と技量のある外国人機長を雇い出しました。会社によっては、中国人操縦士よりも30%以上高い給料を支払ってでも採用するという熱の入れようです。

 世界各国から中国にパイロットが流れている現状は日本にとっても例外ではなく、国内航空産業に及ぼす影響を注視していく必要があります。

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裁判官に陳述を映像でアピール

日東整裁判に100名以上の仲間が傍聴

 日本航空から会社ごと潰され、全員解雇された日東航空整備(日東整)。解雇は不当として東京地裁に提訴した裁判の第1回公判が5月14日開かれました。公判前の宣伝行動、裁判傍聴、公判後の報告集会などには羽田空港の地元である大田の皆さん、航空の各組合、東京争議団の仲間など全体で100名以上が集まりました。

 裁判では、日本航空の経営支配のもと、日東整からJALECに整備作業が事業譲渡したのだから原告らの雇用もJALECに承継されるとの地位確認と、働くことが侵害されたことへの損害賠償請求が請求のポイントとなっています。

 法廷で泉原告は、日東整に入社した喜び、飛行機の整備士としての誇り、解雇通告をされたときの家族の反応、高校生の子供を二人抱えての生活の大変さ、生活の支えるため夫婦で目一杯パートで働いている実態などを陳述し、「日本航空グループで飛行機の整備士として働けるようにして貰いたい」と力強く訴えました。長尾弁護士原告代理人は10分間にわたり、日東整の設立目的、JAL/JAS統合と整備会社の再編の流れ、日本航空の経営支配の実態などを、労働裁判では珍しい、パワーポイントを使用して分かり易く陳述しました。傍聴者からは、「陳述を映像化すると分かり易くていいね」「私たちの裁判でもお願いしたい」などと好評でした。

 次回公判は7月19日11時、東京地裁705号法廷です

 日東整争議団は争議に対する理解と協力を得る目的で、団体や組合に訴えの機会を要請しています。「勝たせる会」への入会も訴えています。

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●安全会議だより(46)

2012年対官庁要請始まる
今年のポイントは働く者の健康

 航空安全推進連絡会議(航空安全会議)の重要な活動のひとつである、行政機関への総合安全要請行動が今年も始まりました。5月18日現在、大阪空港事務所、八尾空港事務所、中部国際空港株式会社、大阪航空局、厚生労働省、東京航空局への要請行動が終了しています。引き続き、気象庁、東京国際空港事務所、国土交通省航空局、運輸安全委員会と続きます(日程表参照)。

 これまでの要請行動のなかから、厚生労働省への要請の内容を紹介します。

 厚生労働省へは、国際線におけるインフルエンザなどの感染症対策、航空災害における心のケアの支援体制、労働者のメンタルヘルス、航空労働者が働く制限区域へのAEDの設置、ドクターヘリの現場での様々な安全問題、航空機乗組員の労災基準等について要請を行いました。

 メンタルヘルスについて厚生労働省は、「労働者のメンタルヘルスを保つための法整備を進めている」としています。安全会議からは、「法に基づいて検査を受けた結果、労働者が会社から不当な取り扱いを受けることになれば問題は大きくなる」との懸念を表明しました。

 ドクターヘリの現場では、医療的な知識や技術を持たないパイロットや整備士が感染の危険にさらされないよう、医療機関による清掃・消毒をあらためて求めました。

 航空労働者の労災基準については、判断基準が会社の業務に拘束された時間に偏っている現状の基準を見直し、業務の準備のためにどれくらい休養時間を費やさなければならないか、業務がどれくらい心身に負荷を与えるかなどの要素も判断基準に加えるよう要請しています。また、労働者の健康を守るため、労働が心身に与える影響を最新の医学に基づいて調査し労災基準に反映するよう求めました。

 大阪航空局、東京航空局でも様々な問題について広く要請を行いましたが、その内容については別の機会にお知らせします。

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JAL解雇裁判―――

地裁判決は誤り


世界のパイロットが声明


 IFALPA(国際定期航空操縦士協会連合会)とOCCC(ワンワールド運航乗務員連合)が、不当解雇撤回を求め控訴して闘うJAL不当解雇撤回争議団に支持声明を発表しました。IFALPAはパリで開催された年次総会に於いて5月7日決議し、OCCCは5月1日に発表しました。

 IFALPAは、東京地裁判決に対し「個人の身体検査履歴と年齢を基準とした差別を容認している。この判決は明らかにILO第87号および第98号条約に違反し、現代の世界基準からも逸脱している。病気や怪我の個人記録を基準とした差別は、意図しない有害な結果を引き起こす引き金になりかねない」とし「年次総会に出席した390名の代表者は、自分たちの仲間の解雇に対する判決を不服として上訴する、日本航空のパイロット達の取り組みを支持することを満場一致で決定した。日本の政府と司法の両者に、直ちに解雇を撤回し、日本航空に対し命じることを要求する」。

 OCCC声明は、「『整理解雇』に対し、大変大きな危惧を持ち全会員の総意を持って公正な判決を求め、パヌ・マキ委員長名で陳述書を提出した。しかし、東京地裁が下した判決は、年齢と傷病履歴による差別を容認するものであり到底受け入れられない。『年齢による差別』は多くの国々で違法とされており、世界標準から逸脱している。『傷病履歴による差別』は、体調不良の乗員に乗務に就くことを強要することにつながり、安全運航を阻害する要因となる可能性がある。東京地裁判決は、個人の人間としての尊厳を毀損するものであり、決して許されるものではありません。OCCCは、控訴した日本航空運航乗務員の決断を支持し、日本航空経営に対しては、労使の信頼関係を取り戻し、自主的な解決策を早期に提示することを切に望む」としています。

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