phoenix273号 PDF273



■主な記事から■

▼航空行政・整備・客乗・グラハン問題などで局交渉

▼蓄積する利益、低位の一時金。年間7ヶ月要求の外航、要求前進めざし粘り強く

▼体力増強するJAL・ANA、後退する労働環境整備。勝手すぎませんか

▼働くホットライン ある日突然リストラ対象に

▼JAL解雇撤回裁判、高裁6人の証人採用

▼山場を迎える日東整解雇撤回裁判、大西JAL会長を証人申請

▼787運航再開ほんとうに大丈夫?日乗連の見解

▼日本国憲法




 今年も航空安全会議は、本部と7支部で関係先に要請書を提出し交渉を行いました。本部で行われた国土交通省航空局との交渉内容を中心に紹介します。

航空行政】 ボーイング787型機が運航停止となったリチウムイオン電池の事例に鑑み、航空機に導入される新技術は日本独自に検証するよう求めました。「一義的には検証は製造国において行われるべきものであり内容は確認している」として独自の検証を行う考えは示しませんでしたが、「B787型機に関しては調査チームを設置しており、FAAと連携を取りながら責任を持って対応したい」との答弁がありました。
 海沿いの空港では津波対策が策定されましたが、現場レベルの周知が不十分である実態を示し、より具体的な対策を策定し周知を徹底するよう求めました。

【航空機整備】 海外整備委託、夜間整備偏重などに対する考え方を聞きました。「あくまでも各社の施策であって国として安全性については安全監査等のなかで確認していく」とのスタンスは変えませんでした。
 乗員のみが飛行間点検を行う問題では、「運航阻害につながる見落としがないように指導していく」との発言でした。

【産業航空】 ドクターヘリの現場は救命救急という特殊性から、「本来の運航業務を超えた作業を強いられる雰囲気が散見され、運航の安全に影響を及ぼしかねない」と報告されてきました。厚生労働省からは、「講習会などで折に触れ、そのようなことが発生しないよう現場の関係者に伝えている」との答弁でした。厚労省担当者が具体的な対応を始めたことは一つの成果です。
【空港】
 羽田空港D滑走路周辺の誘導路の境界が不明瞭であることに関しては、「誘導路以外の部分を色付けするトライアルが行われる予定」と、現場の声が反映された答弁がありました。

【空域・管制】
 奄美空港にRNP進入・出発方式が設定される予定であること、関西国際空港では空域や経路の見直しを検討しているとなど、一定の成果を得ることができました。羽田空港・成田空港における進入方式の複雑さに関する課題、成田空港での管制承認伝達席における使用周波数の課題などについても当局に認識をさせることができました。

【運航乗務員】 長時間乗務や厳しい勤務基準の改善については、「現状に問題があるという認識にはない」という答弁に止まりました。
 疲労管理については「引き続き検討中であり、今年度末までに検討結果を出す」との答弁でした。
【客室乗務員】 現行の一暦月100時間という乗務時間制限の見直しを求めました。 100時間ぎりぎりまで乗務している実態があり、JALでは年間990時間という乗務時間制限を超えた者が複数発生しています。昨年度の労災件数は2倍に増えています。保安要員としての仕事に支障をきたしている実態を伝えました。
 ドア数に満たない客室乗務員の編成問題では、少なくともドア数と同数の乗務員を乗せるよう要請しました。787型機ではL4に客室乗務員が不在で、R4の客室乗務員からもL4は見えない構造となっています。「旅客50名に対して客室乗務員1名」という規定の盲点と伝えました。
 機内持込手荷物の重量徹底を要請しました。
【保安体制】
 パイロットがレーザー照射を受ける問題については情報収集の段階に留まっており、対応の遅れが明らかとなりました。海外では増加傾向にあり、法制化も視野に、管制機関とも連携して防止策を具体化する取り組みが必要です。

【グランドハンドリング】

 ランプ内AED設置要請には、「あくまでも設置義務は各事業者」の答弁に留まりました。

【航空事故調査】

 JR福知山線事故調査情報漏洩問題後の組織改革について説明を求めました。「業務改善アクションプラン」に従い、改革は一程度の進展があることが確認できました。事故調査官は民間航空会社の乗員を数名採用し、定期的に海外機関の研修に派遣するなど、評価できる動きもありました。

 刑事裁判で事故調査報告書が証拠利用されている問題では、一昨年の「今後、警察からの鑑定嘱託については報告書の事実部分のみを出していきたい」から後退し、報告書をそのまま提出していることが明らかになりました。

【航空気象】

 「厳しい予算のなかでも観測機器の更新など必要なものは何とかしたい」との答弁でした。委託観測については、「最終責任は気象庁にある」との発言でした。

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 物価は上昇し始めたにもかかわらず賃金が上がる気配はありません。「大企業が潤えばいずれ家計に回ってくる」とのアベノミクスとは裏腹に、生活はますます厳しくなっています。

 2012年度決算で全日空は史上最高の1038億円の営業利益を上げました。日本航空の営業利益は2度の上方修正をさらに上回る1952億円。両社の決算は絶好調ですが、それが一時金に反映される形になっていません。

 JALグループは2・2カ月の回答。JAL経営は昨年を0・2カ月上回ったことを強調しています。しかし過去の水準からみればまだまだ低位です。マイナス査定を受けると回答水準を下回ります。「みんな頑張ったのに差別するのか」との不満の声があがっています。
 ANAは年間3カ月+期末一時金(1カ月+α)+経営協力特別金です。今年度も「+α」の算出方式見直しが行われました。
 外航では春闘から継続して、賃上げと一時金交渉が闘われています。タイ国際航空労組は基本給×3カ月+(家族給+住宅手当)×3・5カ月。英国航空は夏3カ月回答とあわせ定昇減額が示されています。フェデックス労組は年間7カ月と賃上げ6000円を要求し6月28日に交渉を行っています。キャセイ航空労組は年間6カ月回答、ノースウエスト航空労組(デルタ航空・労組名は合併前のNW労組を継続)は、7カ月要求に対して一時金年間4カ月とベースアップ1年目4%、2年目2%回答が示され交渉が継続しています。会社が回答水準で非組合員に支給するとし、組合は「不当な差別支給」として追及しています。
 外航では、本国との調整を経ながらの交渉になるために長丁場になっています。粘り強く要求前進を目指しています。

 JALグループ各労組は賃金制度の見直しや冬季手当など、春闘継続要求もきっちり追及しさらなる前進を目指しています。




JAL・ANA決算を読み解く 上


 企業の体力や健全性を示すのが財務指標です。企業の安全性と言い換えることもできます。2013年3月期決算(12年4月〜13年3月)のJALとANAの財務諸表をみてみます。

 JALの総資産は前年比112%の1兆2166億円、自己資本は5650億円(前年3885億円、前年比145%)、自己資本比率46・4%、有利子負債1601億円(同2084億円)、現金残高3479億円でした。
 ANAの総資産はJALの約1・8倍の2兆1372億円(前年2兆25億円)、自己資本7668億円(同5490億円、前年比140%)、自己資本比率35・9%、有利子負債8971億円(同9636億円)、現金残高4195億円でした。両社共に大幅に改善、体力を強化しました。
 
 両社共に同程度の航空機を有していますが、資産面では、JALは破綻時の財産評定により3852億円、ANAは8421億円となっています。その結果、減価償却費はJAL600億円に対しANAは約2倍の1198億円となり利益を圧縮しています。しかし減価償却費は現金が外に出て行く費用ではありませんから、償却額と同額の資金を内部留保する効果をもたらします。

 このように13年3月期決算は、決算数値・財務諸表ともに最高水準になっています。篠辺ANA社長は、「世界のエアラインと比較しても相当高位な成績をおさめた」と発言しています。

 一方、両社の人件費は、JALは2267億円(前年2136億円)、ANA2475億円(同2510億円)となっています。JALは若干増えていますが、一時金を以前の水準程度に引き上げたことによります。それを考慮しても、現場に改善の実感はありません。
 JALの安全アドバイザリーグループは2009年12月の新提言書『守れ、安全の砦』で、「財務状況が悪化し、資金繰りが乏しくなった時には、安全の本質を理解していないと、ギリギリの線まで合理化してもよいような誘惑にとらわれる。安全への投資や各種取り組みは、財務状況に左右されてはならない」と、安全に対する経営姿勢を戒めました。財務状況が改善された決算数値からは、労働環境改善も含め、働く人への配慮を伺うことはできません。働く人を置き去りにした利益最優先の施策が何をもたらすかは、航空の歴史が物語っています。

 次号はJAL・ANAの中期計画を考察します。

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 航空関連のとある職場で平和に働いていたKさん。ある日突然、職場がリストラの対象となってしまいました。そして同僚の5人と教育研修≠ニいう名の追い出し部屋に。研修が進むとお約束の「君の職場はない」「辞めたらどうか」と退職強要が始まります。Kさんは精神的に追いつめられ悩みます。労働局の労働相談所に行ったり、スカイネットワーク(SNW)に相談したりして執拗な退職勧告を跳ね返し、ついには退職部屋を脱出――という物語です。リストラの背景には長引く不況や、日本航空の会社更生計画の影響を受けた業績悪化があります。

 Kさんが受けさせられた研修は外部業者への委託で実施されていましたが、人事担当者が同席するようになり、研修と面談が繰り返し行われ、退職届けの用紙も配布されるようになりました。Kさんは思い余って、労働局の労働相談センターに研修仲間と連れ立って相談にいきます。センターの相談員は研修名目の「退職強要」は違法と判断。会社を呼び出して止めるよう指導しました。しかし会社は「退職強要ではありません。社員研修です」と言い張り、指導を受け入れませんでした。

 センターが行う相談は「個別労働関係紛争の解決の促進」のためのもので、主に、組合のない労働者が理不尽な扱いで泣き寝入りしなくてすむよう、問題を迅速に解決するために設けられた公的な制度です。しかし限界があります。会社に指導・助言はできますが、会社が拒否した場合は「労使の話し合いで解決をするように」という決着にならざるをえません。

 Kさんの場合も、会社が指導・助言を拒否したことで解決とはなりませんでした。センターの担当者はKさんに結果を伝えながら、「SNWさんに加入されて、強力な団体交渉をおやりになったらどうですか」という助言を付け加えました。
 その後Kさんへの退職強要はなくなり、新しい配属も決まり退職部屋を脱出しました。会社は拒否したものの、労働局の指導を受けた手前、違法な退職強要を継続できなくなったのでしょう。SNWも相談に乗りながらKさんを支えました。

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解雇権濫用と不当労働行為による解雇は無効!

JAL不当解雇撤回裁判で上条貞夫弁護団長が意見陳述


 日本航空に不当解雇撤回と原職復帰を求めているJAL不当解雇撤回裁判が東京高裁で開かれています。5月23日にはパイロット裁判が、同31日には客室乗務員裁判の第3回口頭弁論が行われました。今回の口頭弁論は、原告が申請した証人への採否が決定される重要な法廷でした。パイロット裁判では7人、客室乗務員裁判では5人の証人が申請されました。裁判所は、パイロット裁判では追加の証人採用も留保しつつ2名の証人、客室乗務員裁判では4名の証人採用を決定しました。原告団は証人全員の採用を求めて、4月のはじめから嘆願ハガキに取り組みました。短期間にもかかわらず3万枚のハガキきが全国に配布され、そのほとんどが東京高裁へ届けられました。

 法廷では、両裁判とも担当裁判官の1人が交代することになったため、弁論更新手続きが行われました。通常どおりの形式的な手続きで終わらせず、新しく加わった裁判官にむけて、原告側は主張点を整理した意見陳述を行いました。上条貞夫弁護団長は、解雇権濫用と不当労働行為による解雇は無効であるとの陳述をしました。
 次回弁論は、客室乗務員裁判が9月12日、パイロット裁判が同26日となりました。原告団・支援団体は、パイロット裁判での追加証人採用にむけた取り組みを進めるとともに、国民的な運動を展開していきます。

 5月16日には衆議院第一議員会館で、日本ILO協議会主催の「ILO国際シンポジウム」が、昨年10月に就任したガイ・ライダーILO事務局長を招いて開催されました。ILO議員連盟会長をはじめ12名の国会議員が出席しました。日本航空3労組からは9名が参加。JAL原告団からは両団長とオブザーバー2名が参加しました。
 ガイ事務局長が基調講演「グローバル経済の進展とILOの役割〜ディーセントワーク(生きがいある人間らしい労働)の実現に向けた国際強調と日本の役割〜」をしました。事務局長は、「世界的な雇用危機については、特に若者の失業が重大であり、雇用の創出に向かっては労働の質が良いことがポイントである」と強調しました。
 参加者との討論の場ではパイロット裁判原告団副団長の飯田氏が、「昨年6月に出されたILO勧告は守られておらず、解決に向けた労使交渉はいまだ行われていない。団結権・団体交渉権の侵害はあってはならないことであり、誠実な社会対話によって問題解決が重要」と訴えました。

 ガイ事務局長は参加者の発言に応える形で、「団体権・団体交渉権については、関係者と対話し満足のいく解決を求めたい」「(問題解決に向かっては)社会対話がベスト・ツール(最善の手段)だ」と、あらためて労働組合と経営者が交渉できる環境づくりの重要性を強調しました。

 経済ではグローバルを強調しながら、労働関係ではグローバル基準を満たそうとしない日本政府。シンポは、後進性を明らかにするものともなりました。

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「JALの子会社つぶしは許さない!」。日東航空整備不当解雇撤回裁判(東京地裁)は証人採用をめぐり大きな山場を迎えています。

 5月30日の第8回裁判で原告側は、原告側5名と大西日航会長の6名の証人申請をしました。大西氏はJAL・JAS統合の2002年から2007年まで、JAL整備本部企画室部長の地位にありました。整備企画室はJALグループの整備体制を、将来にわたり整備をどのような組織体制で実施していくのかを検討し決める部署です。当時、自社(JAL・JAS)と子会社(当時のJALTAM・JALNAM・JALJET・JAT・日東整など)の整備部門の再編を検討していました。大西氏はその責任者でした。
 2006年、日本航空は自社整備部門と整備子会社4社の統合再編計画を打ち出しますが、日東整のみ「引き続きあり方を検討」するとして統合再編計画から排除しました。日東整の親会社だったJASは、日東整も整備グループ会社への統合が事業運営上合理的であると判断していましたが、日本航空はこれを覆し日東整のみを排除しました。理不尽な日東整排除による解雇裁判の真実を明らかにするためには、大西会長の証人採用は極めて重要です。

 原告側証人として、長い間日東整労組で書記長を務めた野口幸博氏、会社の不当労働行為文書について坂井雄二元日航ユニオン書記長、JALECの整備実態を藤枝稔直日航ユニオン委員長、原告の泉聖二・佐藤二郎両氏を申請しました。

 「日東整争議を勝たせる会」は、大西会長をはじめとする6名全員の証人採用を求める緊急要請ハガキに取り組んでいます。8月11日までに1万筆を目標に取り組んでいます。


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 B787型機は1月のバッテリートラブルで運航停止となりました。3カ月後の4月26日、米連邦航空局(FAA)と国土交通省は運航再開を承認する耐空性改善通報を出しました。これを受け日本航空と全日空はバッテリーシステムの改修を実施し、6月1日から運航を再開しました。再会後バッテリートラブルは起きていないものの、再開後2週間で、離陸後の異常音発生やバッテリー格納容器の作業ミスなど、8件以上のトラブルが報道されています。大田国土交通相は4日、JALとANAに全機点検とチェック体制の検証を指示しました。
 日乗連は5月27日、運航再開に対する見解を発表しました。ボーイング社が施した対策の具体的内容、耐久テスト方法と結果等は一般に開示されていません。日乗連が提唱している、ICAO が規定するSMS(安全管理システム)の観点でのリスクの分析と評価が行われているかどうかの確認ができていません。こうした点を踏まえ日乗連は、3項目についてSMSの手法に基づく継続的確認を要請しました。
 @世界各国に及んでいる航空機部品サプライヤーを含めた製造会社、運航会社、監視規制当局による、現状発生している様々な不具合事象の改善状況と進捗状況の情報開示、それに対する改善内容、体制と手順の公表。
 B787型機は世界各国で部品生産され、ボ社で組み立てる方式を採っています。組み合わせ部品のサイズが合わないなどの不具合が報告されました。バッテリートラブル時も、製品は日本で生産、制御系統はフランスで生産など、原因究明に困難が伴いました。
 A今後、よりリスクの高い事態が発生した場合、再度の運航停止も躊躇しない予防安全に対する企業・規制当局の姿勢。
 B787型機は、最新技術の組み合わせにより設計者しかわからないこともあるため、再度バッテリー火災が発生したり、別の重大な問題が発生した場合には、躊躇せずに運航停止を含む素早い対応が求められます。
 B原因究明の継続として、運航中のメインバッテリーあるいはAPU(補助動力装置)バッテリーを停止させた状態での実証試験(テストフライト)とETOPS運航の検証。
 ボ社は、リチウムイオンバッテリーは補助的なもので、飛行中に火災が起きても支障はないと明言しました。しかし、バッテリーが使用不可状態でのテストフライトは行っていません。バッテリーはエンジン火災用の消火器作動措置、着陸装置の緊急作動用装置、緊急脱出用機内照明装置の電源でもあり、ボ社もバッテリー火災が起きたら、これら緊急用装置は作動しなくなると認めています。しかしバッテリーとエンジンの同時火災発生は確率的に低いため対策を講じる必要はないとしています。

 日乗連は、バッテリーはETOPS運航にも必要な装置であると考えています。検証がされることなく、180分ETOPS運航が行われることに大きな疑問を感じています。

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今回のテーマは「憲法96条改定」です。安倍首相が、改憲手続きを定めた96条を「変える」と発言したことが発端でした。憲法改正は参議院選挙の争点にもなっています。『日本国憲法』を置くコンビニも表れたようです。96条問題を考えます。

 憲法は11章から成っており、第9章「改正」の第96条が手続きを定めています。
 「各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする」
 自民党は参院選公約で、「憲法改正の発議要件を『衆参それぞれの過半数』に緩和」と謳っています。「三分の二以上」から法律と同じ「過半数」にハードルを下げたい、というわけです。9条本体の改正は難しい、ならばより抵抗感が薄い――と安倍首相が思ったかもしれない――改正手続きのハードルを下げて、そのうえで9条に踏み込む。ねらいは見えみえです。
 しかし安倍首相の思惑とは裏腹に、96条改正の評判はすこぶるよろしくない。報道機関の世論調査はいずれも、「96条を変えない方がいい」が半数以上。改憲派を自認する憲法学者の小林節慶応大学教授も、「(自民党が96条改正で)憲法を国民の手に取り戻す」と訴えていることを強烈に批判しています。
 「嘘八百だ。憲法に縛られるべき権力者たちが、国民を利用して憲法を国民から取り上げようとしている。私は、本当に驚き怒っている。これは憲法破壊だ」(「憲法96条の会」発足記者会見)
 元自民党幹部で官房長官を務めた野中広務氏も強い憤りを隠しません。
 「(古賀元自民党幹事長の96条改正大反対は)私も一緒です」「絶対に私は反対です」「(96条改正は)裏口です。憲政の常道としてやるべきではない」「(自民党は)戦争に対する反省がなくなってきている」「(憲法9条が変えられるようであれば国会前で)私は座り込みをします」(6月8日BS朝日「激論!クロスファイア」)
 憲法に対する評価はさまざまあっても、こと、96条改正反対の世論は圧倒的です。

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